外の風景
オレのは怖いというより不思議な話。
高校のとき、部活に励んでいたため、帰りはいつも遅かったオレ。
ちょうどこの時期だな。日は落ちていたが真っ暗闇でもないぐらいの時間に家についた。
うちは両親とも働いてたから、そんな時間でも家には誰もいない。外の薄明かりに慣れた目には、明かりのない室内は真っ暗に映る。
でもまあ、住み慣れてる家だから、面倒だったし、電気もつけずに玄関上がって廊下に進んだわけよ。
オレんちって、廊下の突き当りが台所。で、廊下との境目のドアはガラスのはめ込みになってて、台所が一直線に見える構造になってる。
台所には大きな履き出し窓があって、その窓から外の風景が見える。
池の端を散歩する犬とオヤジ。横の田んぼには水が張ってて、青々とした稲が実ってる。耕運機にもたれて、オッサンとオバちゃんが喋ってる。
いつも見てる風景だ。何のこともない。
台所のドアを開けて、初めてこの家の電気をつけた。
そしたらさ。。。。
閉まってやがるのよ。窓のカーテンが。それも半端じゃなく分厚い遮光のやつ。
当然、外の風景なんか見えるわけねえ。
オレ、状況が把握できなくて、しばらくポカーンとしてたのね。
それから、ふと思った。
(いつも見てる風景だったから、無意識に見えるような気になってたのかもなww)
カーテンを開けて外の景色を見たら、
池の端を散歩する犬とオヤジ。横の田んぼには水が張ってて、青々とした稲が実ってる。耕運機にもたれて、オッサンとオバちゃんが喋ってる。。。。。
それだけだが、以来この手の現象にあったことないから、透視とかとは違うのかもな。
カテゴリ:不思議・不気味
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