真夜中の光
大学の寮にいたころの話。今日くらいのエアコンつけなくてもいいくらいの夏の日だったか?
自分はよくわけわからん夢を見るほうなんだが今回のはちと異質だったのを覚えてる。
途中まではいたって普通の夢だったんだけど、突然あまりにも前触れもなく、目の前に肌が異様に白く、髪もまるで水死体のように乱雑で長く、より目の女の生首がでてきたんだ。
ちょうどびっくりフラッシュを開いたときのような、あんな感じ。
その瞬間あまりにも驚いて、一瞬のうちに覚醒してしまった。

意識はあるけど体も動かない。まぶたもあけられないいわゆる金縛りの状態だった。
全身から噴出している冷や汗で体中が冷たかったのを覚えてる。
心臓も今までにないほど飛び出しそうになっていた。
まぶた越しにも真っ暗やみなことを確認できたのでまだ夜中だということだけはわかった。
そこまでならただの怖い夢に終わったんだけど。

しばらく何かくるような予感はしてて(ただ怖がってただけ)どきどきしながら時間が過ぎていくだけだった。
そこに突然まぶた越しにに光を感じたんだ。日が昇ったかとも思ったんだけれどあまりにも黄色くて不自然だし、太陽がさす側は頭のほう。光源は明らかに足元。つまり玄関側。
それは夜中中点灯している廊下の電灯と同じ色をしていた。

誰かが玄関を開けた。この真夜中に。

しかし人の気配はしない。
寮の人間なら廊下を歩く音がしてもおかしくないのにまるっきり聞こえなかった。(歩く音はかなり響く。みんなスリッパだし)光源をさえぎる気配もない。
ドアを開ける音だけが気味悪く聞こえただけ。
これはまずいぞと思いながらも金縛り状態でまぶたすら開けられず、ドアは静かに閉じていった。
自分もそのまま寝入ってしまった。

自分が唯一体験した不思議体験でした。

Good

カテゴリ:不思議・不気味
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