郵便受けの目
かれこれ10年前ほどの夏の話です。
シカゴピザのバイトをしていました。地理も覚えるし、一軒一軒その人その人の生活感が解ってけっこう面白かった。
注文が少ない午後3時頃にポスティング(チラシくばり)をしたりするんだけど、いつものように古いアパートを駆け上がり、テンポ良く一部屋一部屋郵便受けにスパスパと入れていき、たまにチラシが貯まっている部屋は無理矢理ねじ込んだりする。

しかし最後の部屋にチラシを入れるとつっかえてチラシがポトっと落ちた。
チラシがたくさん詰まっている様ではなかったから「あれ?」と思いながらもちゃんと入れようと郵便受けを指で押し開いたついでに、なんとなく気になったので見てみたら
目があった…
今でも鮮明に覚えていることは、郵便受けのあの四角い細い窓から人が覗いていて黒目はなく真っ白な白目だった…ということだ。

Good

カテゴリ:人間の怖い話
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