父の恨み
だいたい3、4日おきに死んだ父の夢を見ていて、何でこんなにしょっちゅう夢を見るのか不思議に思ってきたときの晩、いつもより風が強いのか、やたらと家の戸が「バンバン」となっていました。しかし家は団地の為、外に物でも無い限りそんな音はならない。
気味が悪くなって一応確認をしに行くと、ドアの前まで来るとその音がぴたっと止む。外には誰もいない。何もない。ちょっと怖くなってまた布団に包まって眠りにつきました。

高校の帰り道によく当たる占い師がいるというので、帰りに寄ってみました。
薄暗い部屋の中に通されたのですが、私を一目見るなり占い師の表情が変わりました。青い顔というのは比喩ではありません。その顔は薄暗い中でもはっきりとわかるぐらい血の気がうせていました。

占い師が言うには、私には「顔がぐちゃぐちゃの男が憑いている」そうでした。
何か強烈な恨みを背負って飛び降りた人の霊だそうで、その恨みの矛先が私に向いているそうです。
私は、葬式のとき父の死に顔を見せてもらえませんでした。

Good

カテゴリ:心霊・妖怪
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