再生児
明治16年、和田喜学という人物が医師の河合氏から不思議な話を聞いたという。
田村荘兵衛という人物は幼名を勇吉といい、再生児(生まれ変わってきた子だという。
話の内容はこうだった。
荘兵衛には「おふゆ」という姉がいたが、姉が10歳の時死去した。
すると一人の僧侶がやってきてこう言った。
「おふゆさんは、今年の11月24日に、男の子となってお宅で再生されるでしょう。赤ちゃんの手のひらに証拠があるはずです。よく調べてください」

いい終えると僧侶は何処へか去っていった。
家族が不思議に思っていると、僧侶の言ったとおり妊娠、男の子を出産した。そして、右手の中に以下の品々が入っていたという。

・母の見覚えのある絹の布
・毛
・紙ほか一品

今日でも地方によっては、愛児が亡くなったとき、手足に姓名や生国を記して埋葬する習慣があるという。
近辺で生まれた子どもに、その字がはっきりと記載されているという言い伝えだ。

Good

カテゴリ:不思議・不気味
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